【3月7日 AFP】英国五輪委員会(British Olympic AssociationBOA)は、7月27日に開幕するロンドン五輪の英国選手団に、病気をうつされて夢を台無しにする恐れがある「握手の危険性」について注意を促した。

 英五輪委のイアン・マッカーディー(Ian McCurdie)医務部長は、多くの選手が食事や宿泊をする選手村では病原体が山火事のように広がる可能性があると指摘。「よく手を洗ったり、ハンドフォームを使ったりすることがリスクを軽減することを理解している限り、握手をするのは穏当なことだ」と述べ、病気は食器やドアノブなどあらゆる物を通じて感染する可能性があるため、「手を清潔に保つことが何よりも重要だ」と強調した。

 2010年にインドのニューデリー(New Delhi)で行われた英連邦競技大会(Commonwealth Games)では水泳選手の間で病気が広まり、実力を発揮できなかったり、出場断念に追い込まれたりした選手も出るなど、選手村の衛生状態が問題になった。

 英五輪委は五輪に参加する550人余りの代表選手と約450人のサポートスタッフに対し、病気はけがと並んで競技に悪影響を与える要因だとし、健康へのアドバイスをまとめたリストを作成した。

 英国五輪委がまとめたリストには、睡眠不足や長時間の活動、新しい環境への不適応などが挙げられている。英国選手は自国の大観衆の前で競技するプレッシャーも感じるだろうとしている。(c)AFP