医師が携帯アプリを「処方」する? 英保健省が計画中
このニュースをシェア
【2月29日 Relaxnews】英保健省は国内の医師に対し、妊娠から肥満まで広範囲にわたる健康問題の症状や数値などの監視に、スマートフォン(多機能携帯電話)のアプリを活用するよう患者に勧めることを呼びかける計画だ。
保健省が前週発表した声明によると、英国民健康サービス(National Health Service、NHS)加入者のうち約1万5000人がすでにモバイル用の健康アプリを使って、医師に情報を送信しているという。
保健省は、スマートフォンの活用でNHSの支出を「数百万ポンド(数億円)」規模で減らすことが可能と見込んでいる。また健康状態の監視頻度が増すことから、医師らも患者の慢性症状についてより詳細に把握できるようになると述べている。
英紙テレグラフ(Telegraph)によると、アンドルー・ランズリー(Andrew Lansley)英保健相は、NHSのオンラインサービス「NHS Choices」のウェブサイトとアプリの利用者のうち25%が、これらサービスを利用した結果、通院頻度が下がったと語った。また電話・オンラインでの健康相談などを行う「NHS Direct」のアプリのダウンロード回数は前年、100万回を突破している。
ランズリー保健相は声明で「日々、多くの人々がアプリを使って友人たちと交流したり、最新ニュースの確認や次のバスの到着時刻や乗るべき列車を調べている。血圧を測定したり、助けが必要な時に最寄りの施設を探すことや、普段の健康維持のために実用的な手助けを得る際にもアプリを使うようになってほしい。指先にもっと多くの情報が集まれば、患者は真に(自らの)運転手となれる」と訴えた。
ランズリー保健相は、NHSが医師に推奨する予定のアプリやツール500個を集めたリストを作成。またどのようなアプリが含まれるべきかなど国民からの意見を広く募集している。テレグラフ紙によると、安価または無料のアプリであれば特に条件はないという。(c)Relaxnews/AFPBB News