【2月22日 AFP】英豪系資源大手リオ・ティント(Rio Tinto)は22日、オーストラリアで12.76カラットの希少なピンクダイヤモンドを採掘したと発表した。同国で採掘されたものとしては過去最大。

 アーガイル・ピンク・ジュビリー(Argyle Pink Jubilee)と名付けられたこの巨大なダイヤモンドの原石は、オーストラリア西部のキンバリー(Kimberley)にあるリオ・ティントのピンクダイヤモンド生産拠点、アーガイル(Argyle)鉱山で発見された。同社によると、カットと研磨に10日かかる見通しだという。

 同社のジョセフィーヌ・ジョンソン(Josephine Johnson)氏は「この希少なダイヤモンドの発見に歓喜している。このレベルのダイヤモンドは史上初。26年かけてやっとめぐり合えたもので、今後また見つけられることはないかもしれない」と述べた。

 今回発見された淡いピンク色のアーガイル・ピンク・ジュビリーは、英女王エリザベス2世(Queen Elizabeth II) が成婚した際に贈られた24カラットのウィリアムソン・ピンク(Williamson Pink)に似ているという。ウィリアムソン・ピンクは1947年にタンザニアで発見され、現存するピンクダイヤモンドの中で最高級のものとされている。

 アーガイル鉱山は、世界のピンクダイヤモンドの90%以上を産出している。同社によると、アーガイル・ピンク・ジュビリーのような大きな原石は通常、博物館に寄贈されたり、王室に献上されたりするほか、クリスティーズ(Christie's)などの高級品を専門に扱う競売大手で競売にかけられることが多いという。

 リオ・ティントによると、クリスティーズが244年の歴史のなかで競売にかけた10カラット以上のピンクダイヤモンドは、わずか18個。

 アーガイル・ピンク・ジュビリーはカットと研磨が終わると、鑑定に出される。その後、招待者限定で年内に競売にかけられるまで、世界各地で展示される予定だ。(c)AFP