【2月1日 AFP】1月31日に閉じられた今冬の移籍市場でイングランド・プレミアリーグ勢の動きは低調に終わり、アナリストたちはリーグ全体での移籍金の動きも急落したと伝えている。

■ファイナンシャル・フェア・プレーの影響を受けたプレミアの移籍市場

 プレミアリーグの全チームが今冬に移籍市場に投じた金額は4000万から5000万ポンド(約48億円から60億円)程度と見積もられており、10-11シーズンの冬に投じられた2億2500万ポンド(2012年2月1日現在のレートでは約270億円)から大幅に下落している。

 会計事務所デロイト(Deloitte)でスポーツビジネス部門のディレクターを務めるアラン・スウィッツァー(Alan Switzer)氏は、今冬の移籍金の下落は、欧州サッカー連盟(Union of European Football AssociationsUEFA)が定めたファイナンシャル・フェア・プレー(FFP)の開始が部分的に起因しているとみている。FFPでは、UEFA主催の大会に参加を狙うクラブは、収益内でのみの投資しか許容されていない。

 「ファイナンシャル・フェア・プレーには間違いなく影響力があった。2011-12シーズンは、UEFAのルールにおいて(FFPの対象として)カウントされている。これが、各クラブが移籍を行うかを熟慮させている」

■各クラブの動向は?

 移籍市場最終日、クイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queens Park Rangers、QPR)がフラム(Fulham)からボビー・ザモラ(Bobby Zamora)、そしてイタリア・セリエAのラツィオ(SS Lazio)からジブリル・シセ(Djibril Cisse)を獲得し、最も目を引く契約を結んだ。2年半契約を結んだシセの移籍金は不明。一方、移籍市場終了間際に契約したザモラの移籍金は500万ポンド(約6億円)と見られている。

 エバートン(Everton)はスコットランド・プレミアリーグのグラスゴー・レンジャーズ(Glasgow Rangers)からニキツァ・イェラビッチ(Nikica Jelavic)を獲得し、ルイ・サハ(Louis Saha)をトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に放出した。エバートンは公式ホームページで「ストライカーのルイ・サハはエバートンを去り、トッテナム・ホットスパーに加入する」と声明を発表している。

 一方、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)は、18歳の有望株ラヴェル・モリソン(Ravel Morrison)をイングランド・チャンピオンシップ・リーグ(2部)のウェストハム(West Ham)に放出した。モリソンは、ユナイテッドで今後を約束された一人と目されていたものの出場機会に恵まれず、プライベートでの素行不良もあってクラブは見切りをつけた。

 マンチェスター・シティ(Manchester City)は、セリエAのASローマ(AS Roma)からダビド・ピサロ(David Pizarro)をシーズン終了までのローン移籍で獲得した。ピサロはインテル(Inter Milan)時代に現在シティで指揮を執るロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)監督から指導を受けており、同監督も「ピサロは良い選手だ。これから3ヶ月の間に我々を助けてくれるだろう」と期待を寄せている。

 チェルシー(Chelsea)は、ベルギー・ジュピラーリーグのKRCヘンク(KRC Genk)のケビン・デ・ブルイネ(Kevin de Bruyne)を獲得した。しかしながらデ・ブルイネは、今シーズンはローンでヘンクでのプレーを続けることになっている。

 またサンダーランド(Sunderland AFC)は、ウェイン・ブリッジ(Wayne Bridge)と契約を結び、長い間懸案事項だった左サイドバックの補強に成功、さらに元リバプール(Liverpool FC)のソティリオス・キルギアコス(Sotirios Kyrgiakos)をドイツ・ブンデスリーガ1部のVfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)からローンで獲得している。(c)AFP/Rob Woollard