【1月26日 AFP】エジプトのホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)政権打倒につながった反体制デモ発生から1年となる25日、大勢の人々が反体制デモの中心地となった首都カイロ(Cairo)のタハリール広場(Tahrir Square)に詰め掛けた。国を暫定統治する軍最高評議会は壮大な祝賀会を計画する一方、民主化運動家らは未完了の革命を再び起こすと公言している。

 ムバラク政権崩壊を実現したデモを率いたイスラム教徒や改革主義者、左派勢力、一般市民が広場に詰め掛け、国旗を振ったり、さまざまなスローガンを記した横断幕を掲げた。政権崩壊後の議会選で選出された人民議会で傘下の自由公正党が第一党となった穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」も、祝賀のため広場に駆け付けた。

 一方、1年前のデモを支持した民主化運動活動家など他のグループは、完全には終わっていない革命を再燃させ、軍最高評議会の退陣を要求するため、広場に集まったと断言する。ある女性は「たとえ何が起ころうとも、革命のゴールにたどり着くまで私たちは広場に集結し続ける」と話した。さらに「軍最高評議会は何もしていない。旧政権とまるで同じ。私たちは権利を得ていないし、国内情勢は混乱している」と不満をあらわにした。(c)AFP/Mona Salem