【1月20日 AFP】メディア王ルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏率いる米ニューズ・コーポレーション(News Corp)は19日、傘下英大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)」(廃刊)による電話盗聴の被害者37人に巨額の賠償金を支払うことに同意した。

 賠償金の総額は64万5000ポンド(約7700万円)以上で、そのうち13万ポンド(約1550万円)は映画「アルフィー(Alfie)」に出演した英国人俳優ジュード・ロウ(Jude Law)さんに支払われる。英サッカー、アシュリー・コール(Ashley Cole)選手への賠償額は明らかにされていない。その他、ロウさんの前妻サディ・フロスト(Sadie Frost)さんには5万ポンド(約595万円)、ジョン・プレスコット(John Prescott)元英副首相、歌手のシャルロット・チャーチ(Charlotte Church)さんの前夫でラグビーのギャビン・ヘンソン(Gavin Henson)選手、ウィリアム(Prince William)英王子の親友のガイ・ペリー(Guy Pelly)氏にはそれぞれ4万(約480万円)ポンドが支払われる。

 被害者の弁護団は今回の合意について、ニューズ・コーポレーションが盗聴行為の深刻さを認めたものだとし、ニューズ・オブ・ザ・ワールド紙の上層部が事件を隠蔽したと非難した。ニューズ・コーポレーション側はこれを否定している。(c)AFP/Danny Kemp