【1月16日 Relaxnews】ファストフード大手マクドナルド(McDonald's)の英国法人が、ハッピーミール(日本のハッピーセット)のおもちゃを児童書に変更する取り組みを行っている。これにより同社は1月、世界で最も多くの児童書を販売した小売店となる見込みだ。

 英マクドナルドは2月7日まで、児童作家マイケル・モーパーゴ(Michael Morpurgo)の「Mudpuddle Farm(マッドパドル・ファーム)」シリーズ900万部分の割引券を配付している。同シリーズの通常価格は最大5ポンド(約600円)だが、ハッピーミールについてくるこの割引券を使えば、英小売り大手WHスミス(WHSmith)の一部店舗で1ポンド(約120円)で購入できる。モーパーゴの代表作「戦火の馬(War Horse)」は、スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)監督が手がけた映画が13日に英国で封切られたばかり。

 4週間に及ぶこの取り組みは、英出版大手ハーパーコリンズ(HarperCollins)と英NPOのナショナルリテラシートラスト(National Literacy Trust)との提携により実現した。ナショナルリテラシートラストによると、英国の子どもの3人に1人、約400万人が本を一冊も持っていない。

 ハッピーミールのおもちゃをめぐって、マクドナルドはこの数か月、批判にさらされている。小さな子どもたちをマーケティング戦略に利用し、おもちゃ目当てで親に不健康な食べ物をしつこくねだる「おねだりパワー」を誘発させていると非難されているのだ。米サンフランシスコ(San Francisco)では、おもちゃ1つにつき10セント(約8円)を課金することでようやくハッピーミールの全面禁止を回避できたところだった。

 マクドナルドは昨年、米国のハッピーミールからフライドポテトを減らしてフルーツや野菜を増やすメニュー変更を実施した。この変更には、ミシェル・オバマ(Michelle Obama)米大統領夫人からのお墨付きも得た。選択肢にはリンゴのスライス、ニンジン、レーズン、パイナップルのスライスが含まれる。(c)Relaxnews/AFPBB News