【12月30日 AFP】ビタミンやオメガ3脂肪酸の血中濃度が高いお年寄りは、ジャンクフードを食べる人よりも認知能力テストの成績がよい―米オレゴン州立大学(Oregon State University)などの研究チームによるこのような論文が28日、米国神経学会(American Academy of Neurology)の学会誌「Neurology」に掲載された。

 米オレゴン州立大とオレゴン健康科学大学(Oregon Health and Science UniversityOHSU)の研究者たちは、米国人の平均的な食生活を送るお年寄り104人を対象に、血液中のさまざまな栄養素を調べた。質問票形式での調査は、信頼性に欠けるため行わなかった。被験者となったお年寄りの平均年齢は87歳。

 調査では、血液中のバイオマーカー30項目を調べたほか、被験者42人については磁気共鳴画像撮影装置(MRI)で脳の容積も測った。

 その結果、血液中にビタミンB、C、D、Eやオメガ3脂肪酸が多いと、認知能力テストの反応が速く脳も大きいことが分かった。魚類に多く含まれるオメガ3脂肪酸は、アルツハイマー病の原因となる脳の収縮を抑える働きがあるとされている。一方、血液中に揚げ物やファストフードに多く含まれるトランス脂肪が多いと、認知能力テストの結果はあまり良くなかった。

 この結果から研究チームは、年齢や教育状況の影響もあるとしつつ、認知能力テスト結果に及ぼす影響の17%、脳の大きさに及ぼす影響の37%は栄養素によるとの結論を導いた。

 共著者の一人、マレット・トレーバー(Maret Traber)氏は、「食生活の改善を新年の目標にしようと考えている人がいれば、この研究は果物と野菜をもっと食べる理由をもうひとつ付け加えるだろう」と話した。同じく共著者のジーン・ボウマン(Gene Bowman)氏も、「食生活をちょっと変えるだけで、脳が縮むことを防ぎ、頭脳が明晰(めいせき)なお年寄りが増えると考えると、とてもわくわくする」と期待を示している。(c)AFP