【12月22日 AFP】フランスのポリ・アンプラン・プロテーズ(Poly Implant ProthesePIP)社のシリコン豊胸バッグによるがん発症リスクが懸念される中、英国で女性250人以上が、手術をした医療機関を相手取って来年にも集団訴訟を起こす準備を進めている。担当弁護士が21日明らかにした。

 女性らのうち半数以上が、PIPの豊胸バッグが体内で破裂する経験を持っているという。

 英国では、PIPの豊胸バッグを使用した女性が最大5万人いる。AFPが入手した資料によると、使用者は南米と西欧を中心に、65か国以上、数万人にのぼる。

 フランスの保健当局は前週、PIPの豊胸バッグで手術を受けた女性から、乳がんを中心とするがん事例が8件報告されたと発表。これを受けてフランス政府は20日、PIPの豊胸バッグとがん発症に関する調査結果を23日に発表し、結果次第では当該バッグのインプラント手術を受けた女性3万人にバッグの摘出を勧めることを明らかにした。

 PIPはシリコン豊胸バッグの分野では世界3位の大手だったが、同社のバッグは異常に高い破裂率を示し、医療用ではなく工業用のシリコンジェルを使用していた事実が発覚したため昨年閉鎖され、製品の製造も禁止された。このあと経営難に陥り、倒産している。(c)AFP/Guy Jackson

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