【12月3日 AFP】独紙ビルト(Bild)は2日、「ドイツ一まぬけな銀行強盗」の見出しで、禁錮7年の判決を受けた男について報じた。

 独北西部オスナブリュック(Osnabrueck)の地裁で裁判を受けたジークフリート・K(Siegfried K.)被告(57)は今年5月、おもちゃの拳銃を持って銀行の支店に押し入り、ロビーにいた女性を人質にとって、銀行員に1万ユーロ(約100万円)を出すよう要求した――少なくとも当初はそのつもりだった。

 しかしこの犯行は成功するはずもなかった。そこにあった銀行の支店は17年前に移転して現在は現金自動預入支払機(ATM)があるだけで、建物はリハビリ施設として使用されていたからだ。

 その事実に気付いた男は計画を変更し、通りがかった女性を脅してATMから400ユーロ(約4万2000円)を引き出させると、この金を奪って事前に盗んでいた車で逃走した。

 その後、車を乗り捨てたが、座席の間に落ちていたおもちゃの拳銃に付いていた指紋から身元が割り出され、男は強盗の罪を認めた。過去40年間に22件の前科があったことから裁判所は11月29日、被告に禁錮7年の判決を言い渡した。(c)AFP