【12月2日 AFP】米アラバマ(Alabama)州リーズ(Leeds)郡で、ホンダ(Honda Motor)の日本人社員が路上検問の際にパスポートと国際免許証を提示したにも関わらず、同州の移民法違反とみなされ裁判所への出頭命令を受けていたことが1日、同州警察の話で明らかになった。

 リーズ郡警察によると、パスポートと国際免許証は同州では正当な公式書類とはみなされないという。この社員は11月28日午後、地元の裁判所に出頭したという。

 同州では2週間前にも、訪米中だった独メルセデスベンツ(Mercedes Benz)のドイツ人幹部が運転中に警察官に停止を命じられ、免許証と身分証明証の不所持で警察に身柄を拘束されている。

 アラバマ州では9月末、交通違反を犯した外国人が不法移民である可能性が疑われる場合には警察が身柄を拘束することを認める新移民法が成立した。同法では、州内を運転するドライバーに対し、同州または出身国が発行した免許証の携帯を義務付けており、警察官への有効な免許証の提示を怠った場合は裁判所への出頭が命じられる。

 米連邦高等裁判所は10月中旬、同移民法の数条項について無効との判断を下したが、警察が不法移民の容疑者を拘束できるとした条項は認めていた。

 アラバマ州の移民法は、公的教育機関に対し生徒が合法な移民だと確認する義務を課すなど、全米でも有数の厳しさで知られている。(c)AFP