【11月25日 AFP】米司法省は23日、大手ホテルチェーン、マリオット(Marriott)グループのコンピューターシステムに侵入して得た企業機密を暴露すると脅し、自分を雇うよう強要したハンガリー人の男が、罪を認めたことを明らかにした。

 司法取引に応じたアッティラ・ネメス(Attila Nemeth)被告の供述によると、被告は昨年末ごろ、マリオットホテルに同ホテルの社外秘情報を入手した旨を伝えるEメールを送り、システム保守スタッフとして自分を雇わなければ入手情報を暴露すると脅迫した。

 これをうけ、マリオットホテルの人事部社員を装った米シークレットサービスの捜査官が、ハンガリーのネメス被告と連絡をとり、米国での面接の日時を設定。マリオットホテルがハンガリーから米国行きの航空券を用意した。

 マリオットホテルの就職面接を受けられると信じ込んだネメス被告は1月17日、ハンガリーから米バージニア(Virginia)州のダレス国際空港(Dulles International Airport)に到着。マリオット社員役のおとり捜査官との「面接」で、マリオットのシステムに侵入した手口や入手した情報の詳細、情報の保管場所などを話した後、逮捕された。

 ネメス被告には、マリオットホテルのコンピューターシステムに悪質なコードを送信した罪と、極秘・機密情報公開に関する脅迫の罪で、それぞれ最大で10年と5年の禁錮刑に科せられる可能性がある。

 ネメス被告の量刑は、2012年2月3日に言い渡される。(c)AFP