【11月11日 AFP】ソニー(Sony)のハワード・ストリンガー(Howard Stringer)最高経営責任者(CEO、69)は10日、今年は逆風続きだったが自身は退任するつもりはなく、続投して巻き返しを図る意向を示した。

 ストリンガー氏は、米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)とコンサルティング大手のボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group)が共催して米ニューヨーク(New York)で行われたカンファレンスで英エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の言葉を引用して次のように述べた。

「女王はある年を『アヌス・ホリビリス(annus horribilis、災厄の年)』と呼んだが、わたしも同じ思いだ。今年はほとんど全てのCEOにとって困難な年だったと思う。われわれも本当に色々と考えさせられた」

 2005年からソニーを率いているストリンガーCEOは、来年3月の今年度末に同氏が辞任するという米紙ニューヨーク・ポスト(New York Post)の報道を否定し、「現職を退くつもりはない。わたしは戦っているし、これからも戦う意欲がある。わが社に困難を乗り切らせるつもりだ」と述べた。

 今年は円高、プレイステーション・ネットワーク(PlayStation Network)に対するサイバー攻撃、東日本大震災、タイの洪水と悪条件が次々に重なり、ソニーは業績予想を下方修正して4年連続の赤字になる見通しになった。ストリンガー氏は、さまざまな影響に伴う損失は、全体で30億ドル(約2320億円)前後に上ると推計した。

 ストリンガー氏は、「来年末までにはわが社の接続機器は3億5000万台に到達する。その全てでコンテンツを届ける。人びとが最もほしがっているのは音楽、テレビ、映画、ビデオゲームだ」と述べ、娯楽コンテンツと同社製品を結びつけることがソニー復活の鍵になると述べた。

「そういった機器がつながれば、ソニー・エンタテイメント・ネットワーク(Sony Entertainment Network)は(アップルのオンラインエンターテイメントストア)iTunesと同じくらいスムーズに、グローバルにコンテンツを提供するようになるだろう。同じことができる会社は他にないはずだ。当社は他のどの会社よりも多くの人びとに触れているのだから」と、ストリンガー氏は自信を示した。(c)AFP