【11月4日 AFP】ギリシャのヨルギオス・パパンドレウ(George Papandreou)首相は3日、欧州連合(EU)によるギリシャ支援策の是非を問う国民投票を取りやめる用意があると発言した。

 首相は同日、緊急閣議を招集し、「国民投票自体が目的ではない」と述べた。

 首相が心変わりしたきっかけは、債権国との融資契約に猛反発してきた保守系野党が、EUによる1000億ユーロ規模の支援策を支持すると明言したことだった。

 ギリシャのエバンゲロス・ベニゼロス(Evangelos Venizelos)財務相も、ギリシャは12月15日までに80億ユーロ(約8500億円)の追加融資を受ける必要があると注意を促していた。

 国民投票を実施すると発表したパパンドレウ首相に対しては、EU首脳からの圧力が高まっていた。発表に激怒したニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領とアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相は2日、首相をフランスのカンヌ(Cannes)に呼んで説明を求めた。ギリシャがユーロ圏を脱退せざるをえなくなるとの憶測も高まっていた。(c)AFP/Richard Carter

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