【11月3日 AFP】カナダ・マニトバ(Manitoba)州チャーチル(Churchill)近郊には、毎年この時期になると、凍結したハドソン湾(Hudson Bay)でアザラシ狩りをしようとする推定1000頭のホッキョクグマが集まってくる。例年、多くの観光客がこの大移動を見ようと街を訪れるが、今年は自宅に居ながら特等席で見物することができそうだ。

 インターネットにシロクマのライブ映像を送る高解像度のウェブカメラ2台が今週、慈善団体や動物愛護団体の協力の下、観光客の輸送に使われる「ツンドラバギー(Tundra Buggy)」と、シロクマ移動経路途中のロッジに設置された。

 映像をストリーミング配信している「explore.org」の創設者でプロジェクトを発案した映画制作者、チャーリー・アネスバーグ(Charlie Annenberg)氏は「みんなに、地球の自然を観察してもらって、地球と心でつながる絆を築いてほしいと思ったんだ」と話した。極北の厳しい気候と不安定なネット接続環境のなか、これまでにオス数頭と2頭の子供を連れたメス1頭の姿をとらえることができたという。

 アネスバーグ氏によると、この地域では雪が降り始めたばかり。数日中にもハドソン湾の水が凍結し、シロクマたちがぞろぞろと渡っていく様子が見られるかもしれないという。(c)AFP

【参考】シロクマのライブ映像(ツンドラバギーのカメラ)
【参考】シロクマのライブ映像(ロッジのカメラ)