【10月24日 AFP】チュニジアで23日、ベンアリ政権の崩壊や中東・北アフリカでの一連の民主化運動「アラブの春」につながった反政府デモから9か月を経て、制憲議会(定数217)選挙が行われた。

 数十年におよんだ強権体制での選挙では票数操作が行われてきたが、ベンアリ政権以降、初めて独立した選挙管理委員会のもとで選挙が実施された。

 選挙前の予想では、イスラム政党「アンナハダ(Ennahda)」が勝利するも、過半数にはとどかないとの見方が優勢だ。おそらく「アンナハダ」は選挙後、少数政党との連立を模索するとみられている。

 投票は23日の午後7時(日本時間24日午前3時)に締め切られた。選挙管理委員会によると、目だった騒動の報告はなく、投票率も予想を大きく上回り、事前に投票登録をした410万人中、90%以上が投票したという。

 制憲議会では、国政のシステムや、女性の権利など基本的な自由権などを制定するほか、立法権や予算権も持つ。

 アンナハダは否定しているが、イスラム政党の同党が勝利した場合には、女性の権利が縮小されるのではないかと懸念する声も出ている。

 開票作業は夜を徹して行われ、公式な選挙結果は25日に発表される見通し。(c)AFP/Mariette le Roux