【10月20日 AFP】(一部更新、写真追加)リビアの反カダフィ勢力の連合体「国民評議会(National Transitional CouncilNTC)」は20日、ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が同日、出身地のシルト(Sirte)で殺害されたと発表した。

 マハムード・ジブリル(Mahmud Jibril)暫定首相は首都トリポリ(Tripoli)で会見を開き、NTCのムスタファ・アブドルジャリル(Mustafa Abdel Jalil)議長が21日までにリビアの解放を宣言し、殺害の経緯も説明すると述べた。

 当初は大佐拘束のニュースが流れたが、殺害されたとの続報に、人々は道路を埋め尽くして歓喜した。NTCの戦士らは自動小銃を空に向けて撃つなどして祝った。

 世界のリーダーたちも、独裁体制と圧政、そしてリビアの内戦の終焉(しゅうえん)を決定づけるものとして大佐の死を歓迎した。8月にカダフィ政権を崩壊させた8か月にわたる戦闘の犠牲者は2万5000人以上にのぼるとされている。

■四男も殺害

 サウジアラビアのテレビ局アルアラビーヤ(Al-Arabiya)とカタールの衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)は、殺害される直前のカダフィ大佐を撮影したビデオを放映した。

 それによると、血だらけの大佐はNTCの戦士らに引きずられるようにして歩き、戦士らに取り囲まれる。大佐は叫ぼうとしているように見える。1人の戦士が大佐の頭に銃を当てるが、発砲したかは定かではなく、混沌としたシーンの中で大佐は車の前面に弾き飛ばされる。

 なお、NTCの司令官は、大佐の四男、ムタシム・カダフィ(Mutassim Kadhafi)氏もシルトで殺害されたと発表した。

 ジブリル暫定首相は、大佐の次男セイフイスラム(Seif al-Islam Kadhafi)氏に対しても、シルト付近の村で包囲網を狭めていると述べた。(c)AFP/Daphne Benoit and Jay Deshmukh

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