【10月17日 AFP】洪水に見舞われているタイのアユタヤ(Ayutthaya)で、寺院群などへの水害に加えて、新たな災難がもたらされている。農家などで飼育していたワニが逃亡したのだ。

 逃亡したワニは100匹ほどにのぼるとみられ、世界遺産の古都内の数か所で目撃されている。タイ保健当局は、生け捕りにしたワニ1匹あたり1000バーツ(約2500円)の懸賞金を出すと発表して、捕獲を呼び掛けている。

 天然資源・環境省は、ワニ捕獲のため政府職員を派遣したと話しているが、これまでに捕まったワニが何匹になるかは不明だという。

 タイを襲った数十年来で最悪規模の洪水で、数多くの家屋や社屋が浸水し、企業は操業停止に追い込まれ、数万人が避難を余儀なくされている。これまでに約300人が死亡しているが、洪水を原因とした動物関連の事件による死者は確認されていない。

 一方、天然資源・環境省では、緊急電話ラインを設置して、危険な野生動物がさまよいだしていないかなどの情報提供を住民に求めている。(c)AFP

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