【10月12日 AFP】スロバキア議会は11日、欧州連合(EU)の債務危機国を支援する「欧州金融安定化基金(EFSF)」の規模・機能拡充案を否決した。

 議決には定数150人のうち124人が出席し、賛成は55票、反対は9票、棄権票は60票だった。

 イベタ・ラディツォバー(Iveta Radicova)首相は、自身の信任を兼ねた議決で、連立を組むリベラル系与党「自由と連帯(Freedom and Solidarity)」の支持を得られなかったため、否決は政権自体をも揺るがしている。

 ラディツォバー政権は、再投票では野党の支持を獲得して同案を可決させると明言した。ただし、再投票の日にちは確定していない。

 最大野党「スメル(Smer-SD)」は、解散総選挙をするのであれば再投票で賛成に回ってもよいとする考えを明らかにした。

 ユーロ圏の債務危機拡大を阻止する決め手とされるEFSFの拡充については、既に加盟17か国中、スロバキアを除く16か国が承認している。同一通貨圏の救済メカニズムの発動には全加盟国の承認が必要とされている。(c)AFP/Tatiana Bednarikova