【10月12日 senken h】 思わぬトラブルに出くわすと、時にはキモチが折れそうなこともある。そんな時、ふと手を差し伸べてくれる人物に巡りあったなら、生涯にわたり決して忘れることがないだろう。誰かのために手助けしてみたくなる、国籍もバラエティーに富んだ3編をピックアップ。

■『天国からのエール』<公式サイト>

 高校時代にバンドの経験がある人なら、より一層感情移入するかもしれない「天国からのエール」。実話に基づく本作は、沖縄の小さな弁当屋「あじさい弁当」のガレージから誕生した全て無料の音楽スタジオ「あじさい音楽村」の誕生秘話だ。店主(阿部寛)自ら私財を投じ、バンドの練習場所に困っていた常連の学生のためにスーパーサポーターとなる。但し、「あいさつ」に始まり「人の痛みが分かる人間になれ」まで記された10カ条の順守は必須事項。完成を待たずして他界した創設者も、当スタジオからメジャーデビューしたガールズバンド、ステレオポニーの主題歌にきっと感動するだろう。

■『幸せパズル』<公式サイト>

 アルゼンチン発新進女性監督による「幸せパズル」もまた、心がほんわか温まる後味の良い一作だ。夫と2人の息子をこよなく愛す専業主婦マリアが、50歳の誕生日プレゼントに贈られたジグソーパズルがキーワードとなり、人生が進展していく。そのきっかけを作るのは、パズル大会のパートナー募集の広告主である大富豪の紳士。日を追うごとに開花していく彼女の才能に情熱も伴い、思いもよらないゴールが待ち受ける。昨年のベルリン国際映画祭で主演女優賞最有力候補として、受賞の寺島しのぶ(Shinobu Terajima)と肩を並べたマリア・オネットの絶妙な演技に魅了される観客も少なくないだろう。

■『カウボーイ&エイリアン(Cowboys & Aliens)』<公式サイト>

 映画ファンなら思わず「ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ、Daniel Craig)とインディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード、Harrison Ford)が共演した」と口にするだろう。そんな2大ヒーローに、原作の同名グラフィックノベルに興味を抱いたスティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)が製作総指揮、ほかトップクリエーターが集結し新たに挑んだ西部劇のSF版ともいうべき作品が「カウボーイ&エイリアン」。いかにもハリウッドらしい豪華さの中に、思わず胸を打つ人間模様に人と人の絆の重さを実感する。(c)senken h / text : 宇佐美浩子

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