【9月28日 AFP】北アイルランド・ベルファスト(Belfast)近郊の農場で26日、ミュージックビデオの撮影を行っていたポップ歌手リアーナ(Rihanna)が、農場主の苦情で撮影中止に追い込まれてしまった。

 リアーナは、ベルファスト東部の町バンゴー(Bangor)の農場で、農場主アラン・グラハム(Alan Graham)さんの許可を取り、新曲「ウィ・ファウンド・ラブ(We Found Love)」のミュージックビデオ撮影を行っていた。

 しかし、リアーナがドレスを脱いで赤いビキニになった時、グラハムさんから待ったがかかった。61歳の敬けんなキリスト教徒で、プロテスタント系の民主統一党(Democratic Unionist PartyDUP)の党員でもあるグラハムさんは、リアーナさんの隣までやってくると車を停めて服を着るように言った。

  「彼女の行動は不適切だった」

  「彼女は私の家系を理解してくれて、握手して仲良く別れたよ」

  「リアーナと彼女の仲間に悪い感情を持ってはいない。おそらく彼らは、さらに偉大な神と分かり合えるだろう」

BBCによれば、グラハムさんはこのように話したという。

 撮影場所の近くには交通量の多い道路が走っており、撮影を見ようと多くの見物人が集まり、中には携帯電話のカメラで撮影する人もいた。

■リアーナを知らなかった

 許可を出したグラハムさんだが、どんな映像を取る予定なのかは知らなかったという。グラハムさんは土に埋まった撮影機器を引っ張り出してあげるなど、撮影準備にも協力していた。

 グラハムさんはさらに、2000万枚以上のアルバムを売り上げているリアーナ自身のことも知らなかったと話した。

  「誰かが電話で、彼女がとても有名なポップ歌手だと教えてくれた。私はそういう事に疎いんだよ」(c)AFP