【9月10日 AFP】仏石油大手トタル(Total)は9日、アゼルバイジャンのカスピ海(Caspian Sea)沖で大規模なガス田が見つかったと発表した。

 このガス田「アブシェロンX2」は270平方キロにわたって広がる海底ガス田で、トタルが40%、アゼルバイジャン国営石油会社(SOCAR)が40%、フランスの電気、ガス事業者GDFスエズ(GDF Suez)が20%の権益を持つ合弁事業によって発見された。

 数十億立方フィートの天然ガスが生産できる可能性があるほか、コンデンセート油(ガス田の地下では気体として存在しているが、地上で採取する際に凝縮して液体になる油)の産出も期待されている。

 「アブシェロンX2」ガス田は現在、水深500メートルの海底から約6550メートルの地下まで掘削されている。アゼルバイジャンの首都バクー(Baku)から約100キロ南東に位置し、トタルのシャーデニス(Shah Deniz)ガス田からも近い。

 トタルは、カスピ海のために開発された技術は、それぞれ最近になって同社による掘削が認可された英国、ブルネイ、マレーシア、エジプト沖のガス田探査にも応用できると期待している。

 トタルは1996年からアゼルバイジャンで事業を行っており、現在は日量1万3000バレルの原油を同国で生産している。また、南コーカサス・パイプライン会社(SCPC)に10%、バクー・トビリシ・ジェイハン(Baku-Tbilisi-CeyhanBTC)石油パイプラインに5%を出資している。(c)AFP