【9月6日 AFP】前年5月にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)に向かっていた国際支援船団をイスラエル軍が急襲したことをめぐりトルコとイスラエルが対立している中、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相は6日、イスラエルとの軍事・通商関係を全面的に凍結すると発表した。

 トルコのアナトリア(Anatolia)通信によると、エルドアン首相は「われわれは通商・軍事・国防産業の関係を全面的に一時停止する」と述べ、イスラエルに対する「更なる制裁」も続くだろうと述べた。さらにイスラエルはパレスチナ問題について「常に、甘やかされた子供のように振る舞ってきた」と厳しく批判した。

 エルドアン首相は更に、最終的には未定であるものの、来週予定されているエジプト訪問時に、エジプト側の境界からガザ地区に入ることについてもエジプト当局と協議中だと明らかにした。エルドアン首相のガザ地区訪問が実現すればイスラエルが猛反発するのは確実だ。

 トルコは2日、トルコに駐在するイスラエルの外交官らに帰国するよう求めていた。これについてイスラエルの国防当局高官は6日、エルドアン首相による発表のわずか数時間前に、トルコの首都アンカラ(Ankara)の大使館に駐在する国防担当大使館員を残すとともに、領事館業務は継続するとイスラエルの公共ラジオで語ってトルコの出方を探っていたが、エルドアン首相がイスラエルを厳しく批判したことで両国関係が一層悪化する恐れも出てきた。(c)AFP/Fulya Ozerkan

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