【9月2日 AFP】和歌山県太地町でイルカ漁が解禁された1日、世界各地の日本大使館前で、イルカ漁に抗議するデモが行われた。参加者らは、イルカ漁は身勝手かつ残酷であるとして、殺戮(さつりく)をやめるよう訴えた。

 米ワシントンD.C.(Washington DC)の日本大使館前には20人余りが集まり、「イルカは生きたい」などのプラカードを掲げた。デモを企画した動物愛護団体PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)のケイティー・アース(Katie Arth)さんは、「イルカは世界中の水族館にショーの担い手として売られているため、イルカ漁の背景には利益の追求がある」と話した。

 デモは米国各地のほか、ロンドン(London)、ローマ(Rome)、ストックホルム(Stockholm)、マニラ(Manila)などでも行われた。

 和歌山県太地町では、毎年、約2000頭のイルカを入り江に追い込むイルカ漁が行われている。水族館やマリンパークに売る数十頭以外はすべて突き殺し、その肉を販売しているとされる。

 漁師たちは、イルカ漁は文化であり町の伝統であると主張している。(c)AFP