【8月1日 AFP】インド東部・西ベンガル(West Bengal)州で7月31日、2本の旅客列車が衝突し、多数の乗客が大破した列車の中に閉じこめられた。地元当局高官が語った。

 事故が起きたのは、西ベンガル州の州都コルカタ(Kolkata)の北350キロ付近のマルダ(Malda)地区。グワハティ(Guwahati)・バンガロール(Bangalore)間の急行列車が脱線し、反対方向から走ってきた普通列車と正面衝突した。

 事故後間もなくAFPの取材に応じたマルダ地区のラジェシュ・シンハ(Rajesh Sinha)治安判事は、衝突後に双方の機関車が炎上し、一部車両は線路脇の水田に転落したと語った。シンハ氏は「一部の車両はねじれて破損し、乗客多数が閉じこめられている」と述べ、AFPが取材した時点で1人の死亡が確認されていると語った。

 インドの国営鉄道網は、新しい民間航空会社との競争にさらされているものの、現在も長距離移動の主な手段で、毎日1850万人を運んでいる。インド国鉄の従業員数はインド企業で最多の140万人で、1日あたり1万1000本の列車を運行している。

 インドの過去最悪の鉄道事故は、1981年に東部ビハール(Bihar)州で列車が川に転落した事故で、推計で800人が死亡した。単一の管理体制下にある鉄道システムとしては世界で2番目に巨大なインド国鉄について専門家は、安全性や輸送力向上のための新規投資が切実に必要だと述べている。(c)AFP