【7月31日 AFP】「世界一のレストラン」の称号をたびたび受賞したスペイン海岸沿いの高級レストラン「エルブリ(El Bulli)」が30日、閉店した。名高いシェフ、フェラン・アドリア(Ferran Adria)氏(49)のもと、20年にわたって料理の幅を広げ続けたレストランだった。

 レストランは、バルセロナ(Barcelona)から車で2時間ほど北上した、リゾート地ロザス(Roses)のそば。カラモンジョイ(Cala Montjoi)の入り江を見下ろす立地にある。高級レストラン格付けガイドブック『ミシュランガイド(Michelin Guide)』でも3つ星を獲得したが、アドリア氏は前年、同レストランを閉店することを発表し、敷地内に新たに料理研究所を作る考えを表明していた。

 アドリア氏は長年、同レストランで毎晩数十皿のコース料理を準備し、これまで数万件の予約をさばいてきた。だが、そのために新料理の創作をする時間がほとんどとれなかったと語る。「われわれはモンスターを生み出してしまった。それを手なずける方策を考えねばならない時期に来たのだ」と、アドリア氏は同レストラン最後の料理を提供する前に、レストランの外に設置したテーブルに座り、記者団に語った。

 最後の料理の会場には、シェフコートに身を包んだエルブリの歴代シェフたちが並んだ。「今日がとても悲しい日になるという考えは道理にかなっているものの、われわれは、反対にとても喜んでいる。なぜならプロジェクトは続くからだ」とエルブリの共同経営者で、1987年以降は料理長も務めたアドリア氏は付け加えた。

 料理研究所「エルブリ・ファウンデーション(elBullifoundation)」は2014年、レストラン横に新築する建物にオープンする。同施設では、毎年20~25人のシェフを招へいし、一年間にわたってエルブリの中心スタッフたちと新たな料理を共同研究してもらう計画。成果はオンラインでも発表される。(c)AFP/Daniel Silva