【7月27日 AFP】国際原子力機関(IAEA)の天野之弥(Yukiya Amano)事務局長は26日、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の事故後も、世界の原発は増え続けると語った。

 天野氏は、脱原発の考えを打ち出した菅直人(Naoto Kan)首相との会談後、「事故で拡大のペースが落ちるとしても、原発は今後も増え続ける」と記者団に語った。

 天野氏は「ドイツなど一部の国は原子力政策を見直したが、多くの国は地球温暖化対策などで原発は必要だと考えている」と述べ、「だからこそ、安全性を強化することが必要」と語った。

 また、25日に福島第1原発を訪問した天野氏は、IAEAが原発事故の収束に協力することを、菅首相に約束したと述べた。

 菅首相は、国内全原発に欧州連合(EU)で実施されているものと同様の「ストレステスト」を行うと発表している。天野氏は、福島第1原発事故のあとで、各国が原発の安全性を確認することはとても良いことだと述べ、IAEAがそういった安全性調査を国際的に行うことができれば良いとの考えを示した。(c)AFP

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