【7月21日 AFP】セルビアは20日、オランダ・ハーグ(Hague)の国連(UN)旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷(International Criminal Tribunal for the former YugoslaviaICTY)に起訴され、逃亡を続けていたゴラン・ハジッチ(Goran Hadzic)被告(52)を拘束したと発表した。同被告は、クロアチア紛争(1991~95年)中のセルビア人勢力の指導者。同法廷に起訴された戦犯のうち逃亡中の最後の一人だった。

 同被告は紛争当時、軍を率いてクロアチア人数百人を殺害、数万人を追放したとして、人道に対する罪や戦争犯罪など14の罪に問われている。欧州連合(EU)は同被告の拘束について、セルビアが目指すEU加盟のための「重要な」一歩だと歓迎の意を表明した。

 ハジッチ被告が拘束後に移送されたセルビアの首都ベオグラード(Belgrade)の裁判所は、被告を同法廷に引き渡す裁定を下した。

 セルビアでは2か月ほど前に、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦時のセルビア人武装勢力の司令官だった大物戦犯、ラトコ・ムラディッチ(Ratko Mladic)被告が拘束されたばかりだ。(c)AFP/Katarina Subasic