【7月18日 AFP】オーストリア・ハンガリー帝国の最後の皇太子で今月死去したオットー・ハプスブルク(Otto Habsburg)氏の心臓を収めたつぼが17日にハンガリー北西部パンノンハルマ(Pannonhalma)のベネディクト会大修道院に安置された。

 17日にはこれに先立ち、ハンガリーの首都ブダペスト(Budapest)中心地にある聖イシュトバーン大聖堂(Saint Stephen's Basilica)でミサが執り行われ、ハンガリーのシュミット・パール(Pal Schmitt)大統領やオルバン・ビクトル(Orban Viktor)首相が参列した。

 前日の16日には、オーストリアの首都ウィーン(Vienna)で欧州各国の政治指導者や王族が参列して葬儀が行なわれ、ハプスブルク氏のひつぎは同地のカプツィーナー納骨堂(Imperial Crypt)に安置された。

 ハプスブルク氏は、1918年のオーストリア・ハンガリー帝国崩壊のときに、家族とともに国外へ逃れた。ヨーロッパ統一を提唱し、欧州議会(European Parliament)の議員を20年務めた。

 オーストリアでは1919年に称号を剥奪されオットー・ハプスブルクとなったが、国外ではオットー・フォン・ハプスブルク(Otto von Habsburg)と呼ばれた。ハプスブルク氏は今月4日にドイツのバイエルン地方の自宅で死去した。98歳だった。(c)AFP