【7月14日 AFP】マラリアやデング熱などの伝染病を媒介する蚊(か)を、汚れた靴下の嫌なにおいを使っておびき寄せ、全滅させるという斬新なアイデアに有効性があることが、13日発表された実験結果で確認された。

 実験を行ったのは、このアイデアを考案したタンザニアのイファカラ健康研究所(Ifakara Health Institute)のフレドロス・オクム(Fredros Okumu)博士。実験用のハウスを2棟作り、片方に被験者1人を寝かせ、もう片方に汚れた靴下のにおい成分を放出し、蚊を放した。すると、靴下のにおいのするハウスには、人間の寝ているハウスの4倍の蚊が集まったという。

 これを応用すれば、靴下のにおい成分で蚊を1か所におびき寄せ、殺虫剤をまいて全滅させられることになる。

 オクム博士は、このアイデアに基づいた罠(わな)をタンザニア各地の村に試験導入する費用として、米慈善財団ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団(Bill and Melinda Gates Foundation)とカナダのNGO「グランド・チャレンジズ(Grand Challenges)」から計77万5000ドル(約6100万円)の助成を受けた。罠は、蚊帳や防虫剤を補完するものとして戸外に設置され、有効性を測定する。(c)AFP