【7月13日 AFP】アフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領の弟で南部カンダハル(Kandahar)州議会議長のアフメド・ワリ・カルザイ(Ahmed Wali Karzai)氏(49)が12日、自宅で暗殺された。同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)が犯行声明を出した。

 同州の警察によると、アフメド・ワリ氏は、自宅に踏み込んできた護衛責任者により射殺された。

 アフメド・ワリ氏は7年間、同州の州議会議長を務めてきた。謎に包まれた人物で、儲けの大きいアヘン取引や民間警備会社と裏でつながっているという疑惑が取りざたされる一方で、同州に秩序をもたらしたと評価する声もあった。同州の商業・政治上の取引を支配していたと見られており、米中央情報局(CIA)から給料が支払われていたと報じられたこともある。

 カルザイ大統領は、同国を電撃訪問したフランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領との共同会見で、「これがわが国の現実だ。アフガニスタン人は皆、同様の苦難を味わっている。このような苦しみを終わらせたい」と語った。

 大統領は同日夜、弟の遺体と対面するためカンダハルへ飛んだ。葬儀は13日朝に行われる。(c)AFP/Mamoon Durrani