【7月6日 AFP】米フロリダ(Florida)州オレンジ郡(Orange County)の裁判所で5日、2歳の娘を殺害した罪に問われていたケーシー・アンソニー(Casey Anthony)被告(25)の裁判があり、同被告に無罪の評決が下された。

 2008年に起きたこの事件で、検察側は、アンソニー被告が当時2歳だった娘のケイリーちゃんをダクトテープで窒息死させ、遺体を数日間自家用車内に放置した後、遺体を隠したと主張していた。ケイリーちゃんの遺体は半年後、白骨化した状態で発見された。 

 弁護側は「ケイリーちゃんは事故により溺死したものである。ただし、被告と父親はその死亡を隠していた」と述べ、被告の父親は犯罪性を否定した。

 裁判はメディアでも大々的に取り上げられ、評決の行方に全米が注目していたが、陪審員らは児童虐待と過失致死罪についてアンソニー被告は無罪とした。被告は第1級殺人罪で有罪となれば、死刑となる可能性もあった。

 アンソニー被告は、警察への虚偽申告など4件で有罪となったが、いずれも微罪のため、未決勾留の期間中に刑期満了となる見込み。

 無罪評決後、アンソニー被告の家族は、弁護士を通じて「評決は人生に区切りをつけるものとなった。これから人生を再生する長い道のりが始まる」とのコメントを発表した。(c)AFP