【6月27日 AFP】世界の中央銀行をメンバーとする国際決済銀行(Bank for International SettlementsBIS)は26日、金融危機の再発を避けるため、巨額の債務を抱える先進国の金融当局は公的・民間債務削減策を速やかに、かつ断固として講じるべきだとする年次報告書を発表した。

 また、成長著しい中国、ブラジル、インドで不動産価格や民間債務残高が急増していることも指摘し、金融危機の引き金となった先進国の陥ったわなに新興国もとらわれないよう注意する必要があると警告した。

 BISは、金融危機の中心となった国々では民間部門の債務も増大したとして、これらの民間債務を2000年代半ばを大幅に下回る水準にまで下げなけらばならないと述べた。投機によって成長を追求してきた国々については、もっと保守的な戦略を模索すべきだと指摘。アイルランドやスペインなどの財政赤字はおおむね構造的なものだと言え、したがって政府が問題を解決するには一層大きな努力が必要だとの見方も示した。

 さらに、債務拡大を抑制するため、債務控除の縮小などの税制改革にも言及した。

 一方で、金融危機の前に先進国で見られ、危機の原因となった不均衡が、前回の金融危機を乗り切った新興国の中にも形成されてリスクが高まっていると指摘。「新興国の政策立案者は、金融危機の教訓は先進国にだけに当てはまるものではないことを理解すべきた」と注意を促した。(c)AFP/Agnes Pedrero