【6月27日 AFP】タイ政府は26日、パリ(Paris)で前日に開かれた国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界遺産委員会で、同委員会の対応を不服として世界遺産条約(World Heritage Convention)からの脱退を表明したことを明らかにした。

 タイのスウィット・クンキティ(Suwit Khunkitti)天然資源・環境相によると、タイ・カンボジア両国の国境紛争の基になっている世界遺産のヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア(Preah Vihear)」について、カンボジアが提案した管理計画が委員会の議題に上がったことが理由だという。

 900年の歴史を持つプレアビヒア遺跡は、タイとカンボジアが領有権を争う国境紛争地域にあり、今年の2月と4月には両国軍の戦闘で計28人の死者が出ている。(c)AFP