【6月15日 AFP】ペルーのアラン・ガルシア(Alan Garcia)大統領は14日、第2次大戦中に日本人移民数千人を無作為に逮捕して米国の強制収容所に送り込んだ事実について、正式に謝罪した。

 大統領は会見で、「1941年に子どもを含めた日系人数千人が、いわれもなく逮捕され、不法に拘束された。無法者たちはあなたがたの家や会社を略奪し、財産をわが物にした。本日、ペルーの大統領として、日系人の人権と尊厳を踏みにじったゆゆしき事実について謝罪する」と述べた。

 日本人移民は、1941年12月の真珠湾攻撃の直後から、当時の親米政権により次々と逮捕され、米国の強制収容所に送られた。この問題についての著作があるジャーナリストのアレハンドロ・サクダ(Alejandro Sakuda)氏によると、中南米から米国の強制収容所に送り込まれた日系人の大半が、ペルーの出身だったという。

 生存者の多くは、米政府が1988年に公式謝罪した際に支払った賠償金と同額の賠償金を、ペルー政府に求めている。(c)AFP