【6月10日 AFP】アルゼンチンの国立農業先端技術研究所は9日、人間の母乳と同じタンパク質を含んだ乳を出す、ヒト遺伝子を移植したクローン乳牛を世界で初めて作製したと発表した。

   「ロシータISA(Rosita ISA)」と命名されたジャージー種のクローン乳牛は、4月6日に生まれた。体重が45キロと通常のジャージー種の赤ちゃんの2倍もあったため帝王切開で誕生。成牛になれば「人間の母乳と同様の乳を出すようになる」という。

 クローン乳牛の開発は、国立サンマルティン大学(National University of San Martin)と共同で実施された。クローン乳牛開発の最終目標について同研究所は、乳児に抗菌・抗ウイルス効果があるヒト遺伝子のラクトフェリン遺伝子とリゾチーム遺伝子を移植して、より栄養価の高い牛乳を得ることだと説明している。(c)AFP