【6月10日 AFP】欧州宇宙機関(ESA)は、彗星(すいせい)探査機「ロゼッタ(Rosetta)」が8日、2014年のチュリュモフ・ゲラシメンコ(Churyumov-Gerasimenko)彗星への接近に備えて電力を節約するため、冬眠モードに入ったと発表した。

 ドイツ西部ダルムシュタット(Darmstadt)にあるESAの宇宙管制センターは8日GMT午後0時58分(日本時間午後9時58分)、地球との無線通信を含めたロゼッタのほぼ全機能を停止させる命令を送信。ロゼッタは長期間の冬眠モードに入った。

 ロゼッタは、総重量3トンの太陽光パネルから得た電力で稼動しているが、タイマーによって2014年1月20日GMT午前10時(日本時間午後7時)きっかりに再びスイッチが入る仕組みになっている。

 ロゼッタのミッションは10年間かけて地球から71億キロの地点まで飛行するもので、冬眠から目覚めたあとは、地球から6億7500キロ離れたチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に接近し、冷蔵庫ほどの大きさの着陸機フィラエ(Philae)を投下する計画だ。(c)AFP