【6月7日 AFP】米共和党のリック・サントラム(Rick Santorum)元上院議員(53)が6日、2012年米大統領選挙の共和党候補者指名争いで立候補を正式に表明し、選挙運動を開始した。民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領を退陣させる「戦いに参加」しようと呼びかけた。

 サントラム氏は、オバマ大統領の米景気回復策を厳しく批判するとともに、中絶の権利や同性愛者の結婚などの社会政策を通じて「われわれの文化をおとしめた」と主張した。

 サントラム氏は、予備選挙の模擬戦で、投票日の早い重要州の一部でそれなりの成績を収めたものの、共和党候補者指名争いに名乗りを挙げている他の候補者たちと比べると後れを取っている。

 地元ペンシルベニア(Pennsylvania)州サマセット(Somerset)で集会を開いたサントラム氏は、「国民のみなさん、われわれのときが来た」と支持者に呼びかけた。

 サントラム氏は7人の子どもがいる。祖父がイタリアからサマセット近郊に移住した。

■依然不透明な共和党立候補者の顔ぶれ

 共和党候補者の指名争いには、すでに有力候補のミット・ロムニー(Mitt Romney)前マサチューセッツ(Massachusetts)州知事やティム・ポーレンティー(Tim Pawlenty)前ミネソタ(Minnesota)州知事らが立候補を表明している。だが、2008年米大統領選で共和党副大統領候補だったサラ・ペイリン(Sarah Palin)前アラスカ(Alaska)州知事など有力政治家の中には、まだ態度を明らかにしていない人もいる。

 緊縮財政を求める保守派や宗教右派にとっては、草の根保守派運動「ティーパーティー(Tea Party)」が支持するミシェル・バックマン(Michele Bachmann)下院議員が、ペイリン氏に代わる選択肢になるかもしれない。ジョン・ハンツマン(Jon Huntsman)元駐中国大使も立候補を検討している。

 伏兵候補としては、ニュート・ギングリッチ(Newt Gingrich)元下院議長などがいる。さらには、08年大統領選に出馬しなかったルドルフ・ジュリアーニ(Rudolph Giuliani)元ニューヨーク(New York)市長も出馬する可能性がある。(c)AFP