【6月3日 AFP】米財務省は2日、政府の不良資産救済プログラム(Troubled Asset Relief ProgramTARP)に基づいて救済する米自動車大手クライスラー(Chrysler)・グループについて、政府保有分の株式全てを、伊自動車大手フィアット(Fiat)に売却することで合意したと発表した。売却額は5億6000万ドル(約450億円)とみられる。  これにより、クライスラーは米政府の管理下から完全に脱却する。

 米財務省はフィアットとの合意に基づき、保有するクライスラー株の全て、9万8461株を5億ドル(約400億円)で売却する。また、全米自動車労組(United Auto WorkersUAW)の退職者向け信託基金からクライスラー株を購入するオプションも、7500万ドル(約60億5000万円)で売却する。

 売却益7500万ドルの80%は米財務省が、20%をカナダ政府が受け取るという。(c)AFP