【6月2日 AFP】7月1日から全面禁煙を実施するニュージーランド南部の刑務所が、喫煙の習慣のある受刑者に対し、禁煙アイテムとして1日2本の「にんじんスティック」を支給していると、地元紙サウスランド・タイムズ(Southland Times)が報じた。

 同国南部インバーカーギル刑務所(Invercargill Prison)から流出した内部資料の内容として伝えられたところによると、「にんじんスティック」の支給は、全面禁煙が導入される7月1日までに受刑者に禁煙をうながすことが目的。資料には、特大サイズのニンジンを均等に切れば、16本のスティックが取れるとの「コツ」も記されているという。

 看守組合「ニュージーランド矯正協会」の会長は、最初に聞いたときには冗談だと思ったと述べつつ、「最善策とは思えないが、試してみる価値はある」と同紙に語っている。

 同会長は、にんじんスティックの効果について、受刑者の頭の中からタバコを吸いたい気持ちを追い出すことができる上、アメなどをなめるより健康的だと指摘。「とにかく、口の問題だ。何か口の中に入っていれば、たばこを探すこともないだろう」と述べている。(c)AFP