【5月25日AFP】韓国の国会議員3人が24日、北方領土の国後島を訪問した。これについて、松本剛明(Takeaki Matsumoto)外相は記者会見で「韓国の国会議員というしかるべき立場にある方が行くことは容認できない」と強く反発した。

 報道によると、3人は「独島領土守護対策特別委員会」に所属。今回の訪問は、日韓が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)の実効支配を強化することが狙いという。

 松本外相は、韓国政府は今回の議員訪問について政府の方針とは無関係だと説明していることに言及し、「だれにいつどのように(抗議を)行うか、(政府内で)調整している」と述べた。

 報道によると、議員3人はロシアの査証を取得しており、国後島に約1時間滞在した。韓国国会議員による北方領土訪問は今回が初めてという。

 共同通信(Kyodo News)によれば、3人は24日午後、ロシア極東サハリン(Sakhalin)州の州都、ユジノサハリンスク(Yuzhno-Sakhalinsk)経由で、国後島入りした。

 メンバーの一人、野党・民主党の姜昌一(カン・チャンイル、Kang Chang-Il)議員は韓国をたつ前、共同通信の電話取材に対し、「日本とロシアの領有権争いに関する最新の状況を視察することが目的」と話していた。また、3人は22日に韓国を出発した後、ウラジオストク(Vladivostok)とユジノサハリンスクで、領土問題の専門家らと会談したという。(c)AFP