【5月16日 AFP】上海(Shanghai)で15日、「飼育できる犬は1世帯あたり1匹まで」とする新たな条例が施行された。中国国営英字紙の上海日報(Shanghai Daily)などが16日、伝えた。

 上海では、中流階級の急速な増加とともに犬を飼う家庭も急増している。犬の増加にともない、犬の吠え声や汚物放置などの問題、さらには犬が人を襲う危険性が高まっていたという。

 上海市当局は市内に80万匹の飼育犬がいると公表しているが、これまでの報道によれば登録済みの犬は、そのうちのわずか4分の1程度だった。

 当局は新条例の施行にあたり、飼い犬の登録を促進するため登録費用をこれまでの2000元(約2万5000円)から500元(約6200円)に大幅値下げした。

 施行前から飼っていた犬については2匹以上の飼育も認められるが、全ての飼い犬を登録する必要がある。登録費用が安くなるまで登録を見合わせる人が多かったことから、この週末には多くの飼い主がマイクロチップの埋め込みやワクチン接種のため、飼い犬を連れて施設に殺到したという。

 また当局は、登録費用の支払いを嫌って飼い犬を捨てる人も多いと予測して、動物保護施設も拡充した。(c)AFP

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