【5月11日 AFP】預言者を自称する台湾の王超弘(Wang Chao-hung)氏は、11日にマグニチュード(M)14クラスの巨大地震が台湾を襲うと予言していた。しかし地震は発生せず、王氏は引き続き仮設シェルターにこもると開き直っている。

 信奉者から「王老師(Teacher Wang)」と呼ばれている王氏は、台湾で「終末的な大地震」が11日の午前10時42分37秒に発生すると予言。この日は、台湾中部の南投(Nantou)県埔里(Puli)に設置していたコンテナを改造して作ったシェルターに、少数の信奉者とともにこもった。この種のシェルターは巨大地震から身を守るには最良だろうと王氏が助言していたため、信奉者らがシェルターを作る騒ぎになっていた。

 王氏の予言は台湾で関心を集め、この日もいくつかの24時間ニュース専門チャンネルが朝から現場の模様を生中継していた。

 近くには大勢の野次馬と報道陣が集まり、地震発生の時刻と予言されていた午前10時42分37秒が近づくと一部の若者のグループから「3、2、1」とカウントダウンの声が上がった。だが、その瞬間を過ぎても地面はびくともせず、若者のグループは王氏をからかうように「王老師!王老師!」と叫んだ。

 王氏は否定しているが、捜査当局の中には王氏とコンテナ業者が結託して仕組んだ「やらせ」ではないかとの見方もある。詐欺罪ならば最高5年の禁錮刑、社会秩序を乱した罪で有罪となれば最高3万台湾ドル(約8万5000円)の罰金が科される可能性があるという。(c)AFP

【関連記事】「5月11日に巨大地震」、自称預言者の「予言」に信奉者らコンテナを改造