【5月8日 AFP】7日に投開票が行われたシンガポール議会(一院制、定数87)総選挙は、1965年の独立以来、政権を維持している与党・人民行動党(PAP)が81議席を獲得して圧勝したものの、野党・労働者党(WP)も過去最多となる6議席を獲得した。

 弁護士などの専門職の候補が多く、低所得層を支持母体とする野党・労働者党は「単純小選挙区」で1議席を獲得したほか、得票数の多い政党が議席を総取りする「グループ選挙区」のひとつで勝利して5議席を獲得、計6議席とした。この「グループ選挙区」で与党が敗北した結果、外相のジョージ・ヨー(George Yeo)氏が落選した。

 野党が議会の1割にも満たないのは、国際的な標準から見るとまれだが、シンガポールでは独立以来52年間、政権を握っているPAPが議会もほぼ独占しており、過去野党が最も多くの議席を獲得したのは91年で、この時も4議席にとどまっていた。(c)AFP/Philip Lim