【5月6日 AFP】中国当局がこのほど国内テレビ局に対し、5月~7月に犯罪や恋愛、スパイ活動を扱ったドラマを放映しないようにとの通達を出したと、国営英字紙・環球時報(Global Times)が6日、報じた。

 7月1日の中国共産党創立90周年を前に、中国の放送監視機関「国家広播電影電視総局(State Administration of Radio, Film and TelevisionSARFT)」が4月末に出した通達で、代わりに愛国的ドラマを放映するよう求めている。好ましいドラマとして、創成期の中国共産党を描いた歴史ドラマ「東方」など、40本を奨励しているという。

 前月には、中国王朝時代へのタイムトラベルを扱ったドラマの放映を禁じる通達が出されたと報じられたばかり。このとき当局者は、登場人物が過去の時代へ行くタイムトラベル物は「歴史への敬意に欠ける」と説明していたとされる。

 環球時報は、浙江(Zhejiang)省の衛星テレビ局職員の話として、全テレビ局は5月から3か月間、中国共産党の創立か人民解放軍に関する番組を集中放映することになると伝えた。(c)AFP