【5月1日 AFP】リビア政府報道官は1日、首都トリポリ（Tripoli）で前夜、北大西洋条約機構（NATO）軍の空爆により、最高指導者ムアマル・カダフィ（Moamer Kadhafi）大佐の末の息子、セイフ・アラブ・カダフィ（Seif al-Arab Kadhafi）氏（29）と孫3人が死亡したと発表した。カダフィ大佐と夫人も邸宅内にいたが、無事だという。

　会見したムサ・イブラヒム（Moussa Ibrahim） 報道官によると30日夜、トリポリにあるセイフ・アラブ氏の邸宅が「徹底的な攻撃」を受けた。カダフィ大佐の友人や親族も負傷した。同報道官は「この国の指導者を暗殺しようとする直接攻撃だ」と非難した。

　同日、NATO側はトリポリのバーブ・アジズヤ地区（Bab al-Azizya）を空爆したと発表したが、カダフィ大佐の息子と孫が死亡したというリビア政府の発表については、確認できてないと述べている。

　同日朝、カダフィ大佐は反体制派と欧米諸国に対し、NATOは「ムアマル・カダフィが退陣するというあらゆる期待を放棄すべきだ」とけん制しながらも、交渉する用意があると呼び掛けた。しかし、リビア東部ベンガジ（Benghazi）に反体制派による暫定政権を築いている国民評議会（Transitional National Council、TNC）は、この呼び掛けを拒絶していた。(c)AFP/W.G. Dunlop

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