【4月29日 AFP】(一部更新、写真追加)27日に米中南部を襲った多数の竜巻を伴う暴風雨による死者数は、28日までに300人を超えた。地区が丸ごと壊滅した地域もあり、竜巻被害としては数十年ぶりの記録的な規模。死者数はさらに増えるとみられる。

 被災した7州で、倒壊した住宅や会社、学校から所持品を集める住民たちの顔には、信じられない思いや絶望の思いがまざまざと現れていた。現実とは思えないほど壊滅した風景は、戦場や巨大地震の被災地のようだ。

 当局によると、最も被害の大きかったアラバマ(Alabama)州では28日、204人の死亡が確認された。バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は29日、同州を視察する予定だ。

 中部オクラホマ(Oklahoma)州から東部ジョージア(Georgia)州にかけて、非常事態が宣言され、各州知事は救助活動およびがれき撤去作業に州兵を動員した。アラバマ州は州兵2000人を動員している。

 米国立測候所(National Weather ServiceNWS)の初期報告によると、暴風雨の始まった22日以降の竜巻発生件数は300件を超えた。うち130件以上が27日に発生している。(c)AFP/Juan Castro Olivera

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