【4月28日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)にある北大西洋条約機構(NATO)軍の航空訓練施設で27日、アフガニスタン空軍士官1人がNATO主導の国際治安支援部隊(ISAF)隊員と口論になった末に発砲し、米兵8人と米国人の民間請負業者1人が死亡した。発砲した士官は別のアフガニスタン軍兵士に射殺されたという。

 アフガニスタン国防省と同空軍によると、この士官は45歳の元パイロットで、事件当時はアフガン軍とISAFの隊員らが定例ミーティングのため会議場に集まっていた。ISAFによると、死亡した9人はアフガニスタン軍の訓練を担当していた。

 発砲事件の背後に武装勢力がいる様子はなく、口論が原因とみられるが、タリバン(Taliban)政権の崩壊から10年がたった今も不安定なアフガニスタンの現状が改めて浮き彫りになった。また、2014年までの治安権限移譲を目指してISAFが大々的に進めるアフガニスタン軍・警察の訓練についても、新たな懸念が生じたかたちだ。(c)AFP/Usman Sharifi