【4月26日 AFP】南米のコロンビアは今年に入り、ラニーニャ現象による深刻な豪雨災害に見舞われている。

 政府によると豪雨により4月だけですでに69人が死亡、36人が負傷し、8人が行方不明になっている。今年に入ってからの犠牲者は少なくとも死者90人、行方不明者は15人、被災者は20万8581人に上っている。

 国内32州のうち28州で被害が出ており、浸水した農地は90万ヘクタールを超えた。また地すべりにより16の幹線道路が遮断されている。25日も警官約16万人、航空機52機を動員し、行方不明者の捜索や食料の輸送、避難所や道路などの警備などが行われた。

 フアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)大統領は25日夜、国民に向けた演説を行い、コロンビアでは2010年にも豪雨で300人以上が亡くなっているが、雨が降り続いているため、前年の被害からの復興が進むどころか、むしろ緊急事態に突入していると述べた。

 サントス大統領は今回の豪雨はコロンビア史上最悪の自然災害だと述べ、国民に結束して対応するよう呼び掛けた。政府はすでに被災者に対して1億7600万ドル(約144億円)相当の援助を行っている。(c)AFP