【4月25日 AFP】カラスの害に悩むリトアニア北部の街がこのほど、公園の木々のてっぺんに青色と紫色の風船をくくりつけるという奇策に打って出た。

 パネベジス(Panevezys)の市職員が21日AFPに語ったところによると、カラスの鳴き声やふん、人への襲撃などに対する市民の苦情が相次いだことから、市当局は新たなカラス撃退法として、25個の風船を公園の木にくくりつけた。カラスは青色や木々の間で動く物体を嫌うとする科学者の指摘に基づいた対策だという。

 同市ではこれまでも、巣の撤去や、カラスが嫌う音を発する装置の設置などの対策を取ってきたが、いずれも空振りに終わっていた。

 地元住民らは、カラス対策は急務だと話す。「鳴き声は怖いし、あちこち汚しまくる。撃ち殺すより風船のほうがましだ」と、ある住民は市の対応に賛意を示した。

 風船の効果のほどはまだ不明だが、市職員は、風船を取り付けた初日からカラスたちの間に「困惑」している様子が見られると話した。ヘリウムガスで膨らませた風船は、少なくとも10日間はしぼまずに木々の先で揺れているはずだという。(c)AFP